2010年 11月 02日
深澤直人 x artek
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ShelvingSystem
デザイナー深澤直人氏の語る言葉が好きだ.もちろんデザインそのものにも共感するのだけれど,デザイン,建築を含めて僕はデザイナー本人がどういう思想で活動を行っているかに個人的に最も興味がある.
そんな深澤氏がアルテックから家具(ShelvingSystem)を発表した.昨日はその日本でのお披露目を兼ねてか,アルテック75周年記念セミナーとして「深澤直人が語るアルテックの現在」というイベントがスパイラルであった.
これまでなかったものではなく,どこかで見たことがあるもの.日常の中で見落とされてしまいがちなコトやモノ.深澤氏はそういった小さな鍵を見落とすことなく丁寧に掬い上げ,形を与える.あたり前だと思っていたコトやモノがとたんに光を放ち始める.
たとえばこのシェルフもそうだ.一見するとどこにも新しさはないようにも見える.無印やIKEAにも似たような棚はありそうだ.そこに置かれていても,意識をしていなければそのまま通り過ぎてしまうかもしれない.でもそこにこそ深澤氏のデザインの真骨頂がある.
深澤氏のデザインには必ず「どうしてそうなったか」のストーリーがあり,それがとても面白い.ニヒルでマニアック.思わずニヤッとしてしまう.今回のシェルフの発想の源はアールトのスツールにあるという.そこに彼はアルテックの原点を見た.そこで彼はアールトレッグと同じ断面を持つ柱に,棚を載せただけのシンプルなシステム家具を提案する.
発想は単純だけれど,アルテックという世界的ブランドからデザインを依頼されて,こんな誰でも思いつきそうな,そしてどこにでもありそうな家具を提案できるだろうか.僕はそこに確信犯としての彼のデザイン思想を見るような気がする.アールトのことはよくわからないと謙遜しながらも,その思想はアルテック75年の歴史を貫いているようにも思えた.
昨日は実物の展示があり,その精緻なディテールを目の当たりにした.ありふれた日常から出発して,その着地点は誰にも真似のできない美しいデザインになっていた.
デザイナー深澤直人氏の語る言葉が好きだ.もちろんデザインそのものにも共感するのだけれど,デザイン,建築を含めて僕はデザイナー本人がどういう思想で活動を行っているかに個人的に最も興味がある.
そんな深澤氏がアルテックから家具(ShelvingSystem)を発表した.昨日はその日本でのお披露目を兼ねてか,アルテック75周年記念セミナーとして「深澤直人が語るアルテックの現在」というイベントがスパイラルであった.
これまでなかったものではなく,どこかで見たことがあるもの.日常の中で見落とされてしまいがちなコトやモノ.深澤氏はそういった小さな鍵を見落とすことなく丁寧に掬い上げ,形を与える.あたり前だと思っていたコトやモノがとたんに光を放ち始める.
たとえばこのシェルフもそうだ.一見するとどこにも新しさはないようにも見える.無印やIKEAにも似たような棚はありそうだ.そこに置かれていても,意識をしていなければそのまま通り過ぎてしまうかもしれない.でもそこにこそ深澤氏のデザインの真骨頂がある.
深澤氏のデザインには必ず「どうしてそうなったか」のストーリーがあり,それがとても面白い.ニヒルでマニアック.思わずニヤッとしてしまう.今回のシェルフの発想の源はアールトのスツールにあるという.そこに彼はアルテックの原点を見た.そこで彼はアールトレッグと同じ断面を持つ柱に,棚を載せただけのシンプルなシステム家具を提案する.
発想は単純だけれど,アルテックという世界的ブランドからデザインを依頼されて,こんな誰でも思いつきそうな,そしてどこにでもありそうな家具を提案できるだろうか.僕はそこに確信犯としての彼のデザイン思想を見るような気がする.アールトのことはよくわからないと謙遜しながらも,その思想はアルテック75年の歴史を貫いているようにも思えた.
昨日は実物の展示があり,その精緻なディテールを目の当たりにした.ありふれた日常から出発して,その着地点は誰にも真似のできない美しいデザインになっていた.
by riotadesign
| 2010-11-02 08:44
| イベント